2019.04.21
スタイリストブログ
La rugiada del mattino – 朝露
マルタという女の子は現在10歳
彼女が母親の次に大好きな女性それは祖母であるシモネッタ
マルタは学校が休みになると
祖父母(ノン二)の住む小高い丘の上のヴィッラで時間を楽しんだ
祖母(ノンナ)シモネッタは若い頃教師をしていたせいか
マルタにテーブル作法、話し方そして礼儀をしっかり
愛情を込めて伝えていた
そんなマルタがいつも楽しみにしていたのは
シモネッタが作るクロスタータというタルトだった
トロトロしたアルビコッカ(杏)のジャムは彼女のお手製
生地はクッキーに近くカリカリに焼き上げるのがイタリア風
マルタはそんなノンナと過ごす休日がとても好きだった
夜になると気温が下がり少し寒さを感じる
ノンナはベッドに入る前に温かいカモミッラに蜂蜜を入れて運んだ
『Amore, buona notte e sogni d’oro! 』
アモーレ、おやすみそしていい夢をね!
そして優しくマルタの額にキスを残す
朝早く目が覚めるとノンナはすでに庭に出ていた
マルタは赤いガウンを羽織りノンナのところに駆け出す
『Buongiorno! Amore, hai dormito bene?』
おはよう!アモーレ良く眠れた?と聞くノンナ
マルタは起き抜けの目を擦りながら朝の光を受けていた
ノンナはとても嬉しそうに
『Amore, Guarda, sembra un gioiellino !! 』
アモーレ見て!まるでジュエリーのようでしょ!
と指さした先には朝露がこぼれんばかりに輝いていた
『Facciamo colazione! 』さー朝ごはんにしましょ!
マルタは朝露の輝きをまだ見つめていた
彼女の記憶の中にこの朝露はノンナとの大切な
時間として残っていくのであろう…..
キッチンからは朝のカフェの香が漂っていた
La Rugiada del mattino
~朝早く目が覚めたなら草陰の下をそっと探してみて
運が良ければ朝露をあつめるちいさなひとたちを
みつけることできれかもしれません~