2018.10.28

スタイリストブログ

Bianca Rugiada ―白露

 

いつの間にか初冬を迎える時になった

この季節のフィレンツェの土曜日の朝が心地いい

道路はシーンと静まっていて石畳の道をゆっくり歩く

 

ちょっと熱めのカプチーノをお願いとバリスタに注文する

いつものバールの中で後ろから来たマダムから

なんとも言えずいい香りが流れてきた

 

初めて海外旅行をしたときにお化粧品売り場を通ると

色んな香水の香りが私を海外にいるんだという

気持ちにさせてくれたことを思い出す

私のイメージの中で外国人の女性は香りを洋服のように纏っていた

 

今朝のそのマダムは柔らかいお花の香を着飾っていた

真っ白な陶器のような肌に真っ赤な口紅が印象的で

私はカプチーノを飲む手を止めてその女性を見つめていた

 

トラディショナルな紺のジャケットに膝丈のスカート

紺のストッキングに包まれた足

ブラウスは艶やかな輝きのシルクの白

首元には花柄のカラフルな模様のスカーフを巻いていた

 

カールされたボブの艶が更に高貴な女性に仕上がっていた

そんな彼女の耳元のOrecchini(ピアス)は

ブラウスのシルクのように輝く南洋パールだった

シンプルなのに凄い役割りを果たしていて

私は暫しその彼女の耳元を凝視していた

 

 

私は適度に冷めたカプチーノを一気に飲み干した

そして…

今日の夜は引き出しの奥に入れた赤い口紅を探そうと決めた

綺麗のレッスンはこんな毎日の日常に沢山ある

 

今日でサマータイムともお別れ

肌寒い季節を迎えるフィレンツェの街

さあ!お洒落の冬支度を楽しもう

人生は楽しいこと探しの長い旅